
ちょい足しでレトルトカレーを美味しく! おすすめスパイスをご紹介
カレー好きにとって、最も手軽にカレーを楽しむことができるのがレトルトカレー。
レトルトカレーは、これだけで完結する完成度の高いカレーなので、もちろんそのまま食べるだけで満足できる味に仕上がっています。
また、その種類も豊富なため、いろんな味を手軽に楽しむことができます。
とはいえ、コンビニやスーパーなど身近で購入できるレトルトカレーの種類は限られていますので、そのまま食べているだけではいつのまにかマンネリ化することも。
そんなときは、レトルトカレーを少しアレンジしてみましょう。
レトルトカレーはカレーとしてのベースがしっかりしているので、少し手を加えるだけで、無限に楽しむことができますよ。
今回は、スパイスを足したり、その他の調味料や食材を追加したりすることで、よく食べるレトルトカレーを、自分好みにかつ本格的なカレーに変身させるアイデアをご紹介していきます。
目次
レトルトカレー概観
現在発売されているレトルトカレーは、大手食品会社が手掛ける主だったものだけでも100種類以上あります。
これに地域特産のものや限定品などのバリエーションがありますので、まさに百花繚乱。
ここでは、コンビニやスーパーなどで一般的に手に入るものを想定して、これを楽しむためのスパイスなどの使い方を解説していきます。
カレーの基本スパイス
スパイスの種類の多さを売りにしているカレーがよくありますが、カレーの基本スパイスは実はそんなにたくさんの数というわけではありません。
一般的には次の5種程度が基本スパイスとされています。
- ・ターメリック
- ・クミン
- ・ペッパー
- ・チリ
- ・コリアンダー
これらに加えてガラムマサラ。南インド系では、マスタード(ペースト状のものではなく、粒のままのマスタードシード)も加わります。それぞれのスパイスの特徴や役割を簡単にみていきましょう。
これを知っておくと、レトルトカレーにちょい足しするスパイスを選ぶ際に、自分のアレンジしたい方向がズレることもありません。
ターメリック
少し土臭い香りがします。主に色付けに使われることが多いですが、カレーには欠かせません。もともと若干の苦みがあるスパイスですので、量を入れすぎると苦みが強くなります。また、加熱しすぎて焦がしてしまうとより一層苦みが際立ち台無しになってしまうので、焦がさないようにしましょう。
クミン
この香りだけでカレーを感じる方が多いほど、カレーには欠かせない香り高いスパイスです。市販されているクミンは、粉末にしたクミンパウダーと粒のままのクミンシードの2種類があります。このうち、クミンシードは、油で熱して香りを立たせ(この工程をテンパリングといいます。)、これを野菜などにかけて食べるなどの使い方もできます。
ペッパー
おなじみの胡椒のことです。ここではブラックペッパー(黒胡椒)を指しています。肉料理などにもよく使われるもっともポピュラーなスパイスの1つがブラックペッパー。カレーには、肉の臭み消しや辛味付けの役割で使われます。
チリ
唐辛子のことです。こちらも辛味付けに使われますが、ペッパーとは違った刺激的な辛さですね。
コリアンダー
アジアではパクチーや香菜と呼ばれるもので、生のままだと独特の香りのため、好き嫌いが大きく分かれます。
コリアンダーはパウダーにすると、生のときのような独特の香りがしません。
西洋料理などではスープの下味などに多用されます。
これを加えると味にぐっと深みが増しますよ。
ガラムマサラ
多種のスパイス合わせた万能スパイス。スパイス料理のまとめ役として重宝します。
ガラムマサラに使われているスパイスはさまざまであるため、好みのガラムマサラを持っておくととても便利です。
マスタード
辛子のことですが、ここではペースト状のものではなく、マスタードシードという粒のままで使うことを想定しています。
マスタードも、先にご紹介したクミンと同じように油で熱して(この工程をテンパリングといいます)、野菜や肉、魚などに合わせて使います。マスタードシードのテンパリングの際は、フライパンに蓋をするようにしてください。
マスタードシードが勢いよく跳ね周囲に飛び散りケヤドする可能性があるからです。
レトルトカレーの味のベース
一般的に手に入るレトルトカレーは、いわゆる欧風カレーです。
欧風カレーの最大公約数的な特徴は、小麦粉を使ってとろみをつけたシチュー状のものをベースに、様々なスパイスや食材でコクやうまみを加えたものということができます。
適度なとろみがあってこれがご飯によく合うため、あっという間に日本全国で広がっていったのです。このように欧風カレーとはいうものの、日本独自のカレーです。
最近こそ、これとは異なるいわゆるスパスカレー系統のもののレトルトカレーも増えてきていますが、レトルトカレーの圧倒的多数は上記のような欧風カレー。
そこで、この欧風カレーへのちょい足しという切り口で、スパイスの活用を考えてみましょう。
辛さマシマシ
欧風カレーは辛さが控えめです。そこで、辛くする方向へアレンジしてみましょう。
基本スパイスでご紹介したものでは、辛さに関係するスパイスは、ペッパーとチリの2種類がありましたね。辛さを加えるにはこれらのスパイスを加えればよいのです。
汗をかくほどの辛さを求めるならチリ。
辛さの中にも若干の奥ゆかしさを求めるならペッパー。肉が多く入っている場合はペッパーを多めにした辛さのほうが深みを感じやすいといえるかもしれません。
スパイスの香りを楽しむ
少しだけの手間がかかりますが、クミンシードを油で熱しましょう。
油で熱するとスパイスの香りがぐっと引き出されます。そして、油にスパイスの香りや成分が移ります。
このようにして油で熱したクミンシードをレトルトカレーにかけると、レトルトカレーでは薄れてしまっていた香りが加わることになり、本格的なカレー風味を味わうことができます。とても食欲が刺激されますよ。
なお、油の代わりにバターを使ってクミンシードを熱して、これをレトルトカレーにかけるとまろやかなコクを加えることができますので、こちらもおススメです。
また、テンパリングしたクミンシードは、グリル野菜にかけて食べるととてもおいしいです。
もちろん、テンパリングしたクミンシードをレトルトカレーに加えることと合わせて、チリやペッパーなどを加えて好きなタイプの辛さにしていくこともできます。
スパイスは特徴をしれば、様々に組み合わせることができますので、ぜひ、いろいろとチャレンジしてみてください。
レトルトカレーをビンダル風に
ビンダルというカレーをご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
ビンダルとは、インドの西海岸地方のゴアに、ポルトガル人が持ち込んだ料理が起源とされる、酸味と辛さの味わいを効かせたカレーです。
お酢とチリ(唐辛子や一味でOK)さえあれば、レトルトカレーをビンダル風に変身させることができます。お酢は、お好きなもので構いません。ワインビネガーを使うと欧風料理のような風味になります。
出来上がったレトルトカレーにお好みの量のお酢を入れ、お好みの辛さになるようにチリ(唐辛子や一味でもOK)混ぜ合わせればできあがりです。
そのほかのアレンジ
レトルトカレーはお家にあるものちょい足しすることでいろいろとアレンジできます。足す量はお好みで。そのため、最初は少量を足し、足りないと思ったら少しずつ量を増やしていき、自分好みにしてみましょう。
たとえば、おろししょうが、マヨネーズ、たまご、チーズは誰にでもなじみやすい味変ができますね。
レトルトカレーもスパイスも、自由な発想を受け止めてくれる懐の深さがありますので、積極的にためして、ぜひご自身のお気に入りをみつけてみましょう。
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